「歯がしみる」それって歯周病かも?
冷たいものや歯ブラシの刺激で歯がしみる。誰しも一度は経験したことがあるはずです。「どうせ知覚過敏だからたいしたことない」と放置している人もいるでしょう。
しかし、この見逃しがちな症状こそが、実は歯周病のサインかもしれません。
健康な状態では、歯の内部は身体の中でもっとも硬いエナメル質と歯肉によって守られています。ところが、歯周病になって歯の周りの骨が溶け出すと、歯ぐきが下がって歯の根元にあるセメント質が露出してしまいます。
セメント質の表面は、温度の変化や刺激に敏感です。本来は歯ぐきに覆われていた繊細な部分がむき出しになるため、外界の刺激がダイレクトに伝わるようになります。冷たい水や熱い飲み物がしみるのはこのためです。
歯周病による知覚過敏が悪化すると、歯ブラシが当たるだけでも痛みが走るため、歯磨きをするのがつらくなります。
しかし、しみるのが嫌だからと歯磨きを怠ってはいけません。歯と歯ぐきの間に汚れが溜まって、細菌の温床となってしまい、さらに歯周病が悪化するという悪循環に陥ってしまうからです。
歯周病の治療には、毎日のブラッシングが欠かせません。歯がしみて辛い場合は、歯科医院で知覚過敏の処置や受けることや、ご家庭で知覚過敏用の歯磨き粉を使うことをおすすめします。
歯がしみるときの対処方法
負のスパイラルを断ち切るためにも、次のような自覚症状があったら早めに歯科医院で診てもらいましょう。
<知覚過敏の症状>
1.冷たい水や熱いものが歯にしみる
2.甘いものや酸っぱいものを食べると歯にしみる
3.風に当たると歯にしみる
4.歯ブラシを当てると歯にズキっとした痛みが走る
5.1〜4のとき以外は特に痛みを感じない
6.歯肉が下がって歯が長くなった気がする
軽度の歯周病が原因であれば、歯に付着した歯石を除去して清潔に保つだけでも、症状の改善が期待できます。とにかく「歯がしみたら歯医者さんに相談!」ですね。