顎関節症とは
顎関節は耳の穴の前1センチくらいの辺りにあります。筋肉や靭帯によって頭の骨と下顎をつないでいて、クッションの役割を果たしている大切な部分です。
この顎関節に異常がある状態を「顎関節症」と言います。
主な症状
顎関節症の主な症状は3つあります。「口が大きく開かない」「あごが鳴る」そして「あごが痛む」です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1 口が大きく開かない
健康な人は、口を開いたときに人差し指から薬指まで縦に3本(40~50mmほど)指が入ると言われています。顎関節症になると、指は2本ほどしか入らなくなり、人によっては指1本分しか口を開けられない場合もあります。
だんだん口が開かなくなることもあれば、朝起きたら突然開かなくなってしまうこともあります。
2 あごが鳴る
口を開いている途中で、カックン、プチプチ、ジャリジャリなど音が鳴ることがあります。顎関節には、クッションの役割を持つ関節円板という軟骨のような組織があります。この軟骨が動くと音が鳴るのです。この状態は、いわば顎関節症の予備軍。ただし、違和感や痛みがなく、症状が音だけの場合も歯科医による経過観察が必要です。
3 あごが痛む
口を大きく開いたときや、食事をしているときに顎関節周辺に痛みを感じます。
あごの痛みはあくまで口を動かしているときに生じるので、口を閉じているときでも顎が痛むという方は他の病気の可能性があります。
セルフチェックをしてみよう
「口が大きく開かない」「あごが鳴る」「あごが痛い」。これらの症状は自分で簡単に調べることができます。
口を大きく開けてみてください。指は3本入るか。痛みや音がないか。一度ご自身でチェックしてみましょう。
顎関節症は数人に一人はかかると言われていて、私たちの身近にある病気です。口が開きにくくなったり、顎が激しく痛むなどの症状が重いときは治療が必要です。セルフチェックで、症状に該当するときは早目に歯医者さんで診てもらうことをおすすめします。