歯周病予防の基本は「正しい歯磨き」
歯周病予防の基本は、正しい歯磨きをすることです。なぜなら、歯周病を防ぐために最も大切なことは、歯周病菌の住みかとなる歯垢を取り除くことだからです。
歯に付いた歯垢を取り除くことを「プラークコントロール」といいます。歯周病の主な原因はプラークに住みついた細菌が産出する酸や毒素なので、歯磨きでしっかりプラークコントロールをすれば、歯周病を未然に防ぐことができます。
それではどのような歯磨きをすれば、歯垢(プラーク)をきちんと除去できるのでしょうか。
口の中の環境や歯並びは人によって異なるので、一概にどの方法が正しいとはいえません。一人ひとりに合った歯磨きのやり方を身につけるには、歯科医院で正しい方法を指導してもらうことのがベストです。
やみくもに強く磨いたり、長く磨いたりするだけでは、歯垢を確実に除去することができません。反対に、歯や歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあるので注意しましょう。
3カ月に一度はクリニックで徹底的なクリーニングを
毎日きちんと歯磨きをしても、自力で歯垢(プラーク)を確実に取り除くことはとても難しいことです。正しい歯磨きを実践していても4割、デンタルフロスを使用していても2割くらいの人に磨き残しがあるといわれています。
そのため、落としきれない汚れを完全に除去するには、専門家による徹底した清掃が必要不可欠です。
私のクリニックではPMTC (Professional Mechanical Tooth Cleaning)という歯面清掃を行っています。PMTCとは歯科衛生士による機械を使用したクリーニングのことです。
歯についた汚れを取るのはもとより、歯についたヤニやステインなどの着色も除去することができます。さらに、歯の表面についた小さな傷を修復して、歯の表面と同じ栄養成分を補給するので、ツヤのある健康な歯に仕上がります。
自宅のキッチンやお風呂をプロに清掃してもらうと、普段の掃除では行き届かない部分の汚れが取れて、見違えるほどきれいになります
。歯もそれと同じことです。歯周病を予防するために、3カ月に一度は専門家の手で清掃してもらうことをおすすめします。