口の乾きの原因
だ液は性質によって2種類に分類されます。普段、何もしていなくても自然に分泌されるだ液を「安静時だ液」といいます。サラサラとしていて、分泌されるだ液の約8割を占めています。
一方、よく噛んで食事をする時など、味や触覚の刺激に反応した時に出るネバネバしただ液を「刺激時だ液」と呼んでいます。刺激を受けた時にしか分泌されないので、分量は多くても全体量の2割程度です。
だ液の分泌量を増やすには、だ液腺を刺激して、平常時に分泌される「安静時だ液」を増やす必要があります。
だ液が少なくなる4つの理由
「話すとすぐに口の中が渇く」「乾いた食品が食べにくい」など、口が渇いた状態になる状態を口腔乾燥症(ドライマウス)と呼んでいます。
口が渇く主な理由は、だ液腺が刺激されていないからです。その原因をさらに紐解くと、下の4つの要因があります。
1)噛むことが減っている
食事や生活習慣の変化によって噛むことが少なくなり、だ液が必要なくなったからだとされています。
2)口呼吸
鼻ではなく口で息を吸ったり吐いたりしていると、口の中が乾いてしまいます。
3)病気
糖尿病やシェーグレン症候群など、特定の疾病によりだ液の分泌量が減少することがあります。
4)加齢
だ液は加齢によって減ると言われることもありますが、食事で噛む習慣があり、きちんとメンテナンスを受けている人は分泌量が減らないケースもあります。
だ液の分泌量を増やすには?
通常、私たちのだ液の分泌量は1日に1~1.5リットルと言われています。分泌量はクリニックで測定することができます。2分間ガムを噛み、分泌されただ液の量をシリンダーで測るだけ。平均は3~4ml程度で、多いと5~7ml、少ないとほぼ0mlという方もいます。
だ液の分泌量には、食生活や呼吸の方法などの生活習慣が深く関係しています。病気や加齢が原因の場合でも、口の乾きは特定のトレーニングや服薬によって改善することができます。詳しくは【口の乾きの治療法】を参考にしてください。