歯の神経はどうなっているの?
歯医者で「歯の神経を抜きましょう」と言われて、よくわからないまま同意してしまったことはありませんか。
本当は、神経を抜くメカニズムをきちんと理解してから「抜くか・抜かないか」の選択をするべきですが、切羽詰まっている状況ではそれどころではありませんよね。
そこで今回は歯の神経とは一体どんなものか、どうして神経を抜くのかを説明していきます。
まず、歯の構造について見てみましょう。
外側から「エナメル質」「象牙質」「歯髄(しずい)」の層に分かれています。その中でもっとも中心部にある歯髄が、神経や血管が通っている部分です。
神経と聞いて1本の糸状のものを想像される方もいるかもしれませんが、実は網目状に張り巡らされた複雑な構造になっています。
この域にまで虫歯が進んでいるケースでは、血管に圧力がかかって充血し、膿がたまって炎症を起こしている状態です。そのためかなり激しい痛みを伴います。
どうして歯の神経を抜くのか?
歯の神経は簡単に抜いてもいいものなのでしょうか。本当のことを言えば、神経は取らないに越したことはありません。
しかし、虫歯がかなり進行している場合、神経を抜く治療が必要になってきます。
<神経を抜かなければならない場合>
1.虫歯が神経にまで達している
2.神経が腐敗して炎症を起こしている
3.強い痛みがある
こうしたケースでは、細菌に侵された神経を取り除いて患部をクリーンにし、さらなる悪化を防がなければなりません。
歯は固い組織に覆われているため、内部が炎症を起こすと、強い圧がかかって痛みや腫れを引き起こします。神経を抜くことで、内圧が下がるので痛みを取り除くことができるのです。
神経を抜くことにはそれなりの理由があります。しかし、デメリットがあるのも事実です。そのことについては次の機会にお話ししますね。