痛みを感じるのはこの部分だった!
虫歯になると、何も考えられなくなったり眠れなくなったりするほど歯が痛むこともあります。
そもそも、どうして虫歯になると歯がいたくなるのでしょうか。これには虫歯の進行段階が大きく関係しています。
歯の外側を覆っている「エナメル質」は人間の体のなかでもっとも硬いとされているため、虫歯が進行するには時間がかかります。
しかし、エナメル質の内側にある「象牙質」まで到達すると、エナメル質より柔らかいため進行速度は上がり、痛みを感じやすくなります。
象牙質の内部には「歯髄(神経)」があり、ここまで虫歯が進行すると激しい痛みを感じます。歯髄には血液が循環しているので、充血や炎症が起こり、膿がたまることもあります。
さらに虫歯が進行すると、「歯根膜(しこんまく)」という骨と歯のクッションの役割をする靭帯にもダメージを与えます。歯が少し浮き上がった状態になり、グッと噛みしめると炎症部分を圧迫してしまうので、噛合痛(こうごうつう)」という噛み合わせによる痛みも発生します。
痛みで虫歯の進行度がわかる?!
- 冷たいもの、熱いものでキーン
冷たいものや熱いものが染みるように痛むのは、歯の表面のエナメル質が溶けて象牙質が露出した「C1(シーワン)」または「C2(シーツー)」状態です。痛みが一時的なら虫歯ではない「知覚過敏」の状態も考えられますが、いずれにしても早めに歯科医師に相談するのがおすすめです。
- ズキズキと痛む
虫歯が歯髄(神経)まで達した「C3(シースリー)」の状態。時には我慢できないほどの激痛を伴うこともあります。すぐに治療が必要です。
- 噛むと痛い
歯髄(神経)が痛みを感じない要抜歯の状態です。虫歯がさらに進行して「歯根膜(しこんまく)」に炎症が起こると、歯を噛みあわせるだけでも痛みを感じます。
虫歯の場合、歯が溶けて歯髄(神経)に近づくほど激しい痛みを感じます。そのまま放っておくと最後は歯髄が「死んだ」状態になり、虫歯は最終段階へ。歯茎にまで炎症が広がっていきます。
虫歯の進行度による痛みの種類は、あくまで一般的な目安です。個人によって痛みに差があるので、まずは早めに医師に相談を。