神経を抜いた歯は割れやすい
神経を抜いた歯と歯ぎしり。一見すると、何の因果関係もなさそうに思えるかもしれません。ところが、歯ぎしりは神経を抜いた歯に思わぬダメージを与えることがあるのです。
神経の治療では、歯の根っこを広い範囲でくり抜いていきます。
洗浄して消毒した空洞の部分に、ゴム状のつめ物や土台になる補強材を埋め込み、かぶせ物をするのが一般的な治療の流れです。この空洞が大きいほど、埋め込む土台が太いほど、歯に負担がかかって割れやすくなってしまいます。
そのため、歯ぎしりや食いしばりなどで慢性的に強い圧力がかかると、神経を抜いた歯にひびが入ったり割れてしまったりすることがあるのです。
歯のひびや割れは早期発見が大切!
歯のひび割れが大きくなると、隙間に細菌が入り込んで神経や歯ぐきを刺激して、腫れや痛みを引き起こします。虫歯が進行していくと、さらに割れたりひびが深くなったりする恐れがあります。
神経を抜いた歯はただでさえもろくなっている状態です。ひびが入っていると、かぶせ物が外れやすくなったり、根の部分が化膿しやすくなったりするので注意が必要です。
もし神経を抜いた歯が痛む場合、ひびが入っている可能性が考えられます。
歯のひびや割れは自然に治ることはありません。それどころかさらに悪化してしまうことも多く、最悪のケースでは歯が割れてしまい、抜歯をすることになってしまいます。
一度ひびが入った歯は、残念ながら完全に元に戻ることはありません。しかし、早めに対処することで進行を防ぐことができます。
歯ぎしりが気になる場合は、マウスピースを装着することで歯を守る方法もあります。
神経を抜いた歯を少しでも長く使うために、気になる症状があったら早めに歯科医院へ行って適切な処置をしてもらいましょう。