歯磨きで治る虫歯ってありますか?
歯の表面を覆うエナメル質だけの虫歯であれば
正しい歯磨きで治す事ができます。が・・・
エナメル質は歯の表面を多く組織で、なんと人体で最も硬い層なのです。歯の白い部分がエナメル質と考えて良いでしょう。
エナメル質の内側には象牙質があり、歯髄 > 歯肉 > セメント質 > 骨と続きますが、エナメル質を虫歯が突き抜けてしまうと、歯の内部はエナメル質ほど硬くはないために虫歯は一気に進行します。
そのため、歯の表面は小さな虫歯でも内部では大きな虫歯になっている事はよくある事なので、自己流で判断せずに、一度診察を受ける事を強くお勧めします。
正しい歯磨きの方法を学び実践しましょう。
運よく虫歯がエナメル質だけで済んでいる場合は歯を削る必要はありません。ブラッシングを正しく丁寧に行えば大丈夫です。
正しい歯磨きの方法は意外と難しいのですが最低限5つのポイントを押さえましょう。
1ースクラビング法で1か所を20回以上磨きましょう。
スクラビング法とは毛先を歯の表面に直角に当てて磨く方法です。軽い力で(歯ブラシの毛先が広がらない程度)小刻みに動かします。
さらに歯並びに合わせて動かす方向を工夫する。
- 凸凹している歯並びの部分は、歯の一本一本に歯ブラシを縦に当てて毛先を上下に動かします。
- 奥歯は歯ブラシを斜めに入れて磨くと「オエッ!」とならずに磨けます。
- 歯と歯茎の間に45度の角度で毛先を当てて隙間に溜まった汚れをかき出しましょう。
2−プラークのつきやすい場所を知っておこう
プラークとは別名「歯垢」。歯の垢(あか)と書くように、生きた細菌の塊です。虫歯や歯周病の原因となります。色は乳白色で舌で触るとザラザラした舌触りです。ちなみにプラーク(歯垢)はうがいでは取り除く事は出来ません。
プラークのつきやすい3大チェックポイント
- 歯と歯の間。
- 歯と歯茎の境目、隙間。
- 歯の噛み合わせ面。
3−食後と寝る前に必ず歯磨き。朝もね
- 虫歯は虫歯菌がタンパク質を分解して酸をつくり歯を溶かします。そこで食後に磨きます。
- 唾液には酸を中和する力がありますが、睡眠中は唾液が減ります。そこで寝る前にもしっかりと歯を磨きます。
4−デンタルフロスを使おう 糸ようじでもOK
虫歯の多くが歯と歯の間で出来ます。その部分はどうしても歯ブラシは届きにくいものです。
デンタルフロスは糸です。指先に糸を巻きつけて歯の間に糸を通して歯垢をかき出します。ちょっとコツが要りますが、もしも糸が引っかかっても人を引っ張ればすっと取れます。
糸ようじは自分の指の代わりにプラスチックの取っ手は付いているものです。歯ブラシ感覚でつかえるので糸ようじが苦手な方はお勧めです。せっかく取れた歯垢を隣の歯の隙間を移さないように注意が必要です。
5−舌で触ってみて最終チェック
歯をキレイに磨けた部分は歯の表面がツルツルしています。
しかし、磨けて無い部分はザラザラしてたりまたはヌルヌルしています。ただしツルツルとザラザラ、ヌルヌルの感触と違いは意外と微妙に難しいものです。一度歯のプロフェッショナルである歯科衛生士さんに歯をキレイにしてもらい、舌で触って「ツルツル」の正しい感触を知っておく事をお勧めします。