インプラントと糖尿病との関係
歯の根っこに人工の歯根を埋め込むインプラントと糖尿病。何の関係もないように思えるこの2つは、実は密接に関わりあっています。糖尿病に罹患している人は、インプラント治療を受けることができない場合があるんです。
糖尿病がインプラント治療の妨げになる原因について、詳しくみていきましょう。
インプラント治療の妨げになる理由
1.免疫力の低下
糖尿病になると免疫力が低下します。その状態で手術をすると感染症を引き起こす恐れがあります。また、傷が治りにくいため、外科治療はリスクが高いと考えられます。
2.インプラントがくっつきにくい
インプラントを入れてから周りの骨と結合するまで3~6ヵ月かかるといわれています。
糖尿病の人は骨密度が下がりがちになるため、インプラントと骨の間にすき間ができやすく、せっかく入れたインプラントが抜けてしまう場合があります。
3.歯周病を引き起こす
糖尿病で免疫力が低下すると、健康であれば防げる細菌に抵抗できず、歯周病になりやすいと言われています。
また、歯周病になると、血糖値を下げる役割を果たすインスリンの分泌を抑制してしまうため、糖尿病を悪化させてしまいます。その状態でインプラント治療をすると悪循環を引き起こしてしまうのです。
インプラントができる状態を保つ
糖尿病の方でも、食事や運動などの血糖値のコントロールを心がけることで、インプラントができる場合が多くあります。
ブリッジや部分入れ歯に比べて「他の歯に負担を与えない」「歯を削らない」「噛む力を損なわない」などのメリットが魅力のインプラント。
インプラントを入れてからも糖尿病にならないようにしっかりケアをして、歯と体の健康を長く保ちましょう。