入れ歯の種類
入れ歯は「総入れ歯」と「部分歯」の2つのタイプに大別されます。総入れ歯が全ての歯を失った場合に使うのに対して、部分入れ歯は一部の歯が残っている場合に使用する入れ歯です。さらに、入れ歯の構造や素材によって細かく分類できます。
入れ歯の種類と特徴
1.総入れ歯
他の歯を支えにすることができないので、人工の歯がついた土台(床)を歯ぐき全体にぴったりとはめ込んで使用します。
土台は主に、保険適用のレジン床と自費診療の金属床の2種類の材質があります。土台の上にある人工歯はさまざまな種類から選ぶことができます。
<レジン床>
レジンというプラスチックで作られた床です。保険適用なので安価ですが、プラスチック製なので割れたりひびが入ったりすることもあります。分厚く作られているため、「違和感がある」、「食べ物の熱や味が伝わりにくいので、味覚が低下する」などのデメリットがあります。
<金属床>
床がコバルトクロムやチタンといった合金で作られた入れ歯です。金属でできているので、耐久性に優れています。丈夫で薄く作ることができるため、熱が伝わりやすく、食べ物の味もわかりやすくなります。レジン床に比べると高価です。
2.部分入れ歯
残っている歯に「クラスプ」と呼ばれる金具を引っ掛けて固定するタイプの入れ歯です。レジン床や金属床の土台に人工歯と金具を取りつけます。そのため前歯に装着した場合、留め金が見えてしまうのが難点です。
また、金具を引っ掛ける歯に負担がかかり、傷つけてしまう恐れがあります。
噛む力は、天然の歯に比べると30%程度に落ちるので、硬いものが噛みづらくなります。
入れ歯の金具は、口を開けた時にどうしても目立ってしまいます。そのため、人前で話すことや笑うことにコンプレックスを感じる人も少なくないようです。そんな方のための「金具を使わない入れ歯」については別のコラムでご紹介しますね。