インプラントは“値段が高い”だけじゃない
インプラントの治療をする前には、コストや安全性を踏まえたうえでやり方を選び、寿命の長い歯にしたいですよね。
特に、治療費が高いイメージが先行しているインプラント。治療のメリットとデメリットを整理して、コストがかかる理由を見直してみましょう。
インプラントのメリット
1.健康な歯を削る必要がない
抜いた歯に人工の歯根を入れるだけなので、ブリッジと違い、両隣の健康な歯を削る必要がありません。
2.噛む力を保つ
健康な歯に比べ、削った歯の噛む力は下がります。噛む力は健康な歯と比べて入れ歯は20~30%、ブリッジは60%(残っている歯の状態により異なる)とされているのに対し、インプラントは噛む力が健康な歯とほとんど変わりません。
3.メンテナンスが簡単
健康な歯と同様、デンタルフロスで歯と歯のすき間の汚れを取ることができます。ブリッジの場合は、連なった3本の歯を被せているのでデンタルフロスが使えません。
4.歯の寿命を長く保つ
歯を抜いてしまうと、残った歯にその分の負担がかかってしまうため、他の歯に過度のダメージを与える可能性があります。インプラントは健康な歯に近い強度を保てるので、他の歯に影響することがありません。
インプラントのデメリット
1.費用が高い
インプラント治療は保険適用外のため、1本あたりの治療費は約25~40万円かかります。対してブリッジや入れ歯は保険が適用される場合もあり、費用面での負担は軽くなります。
2.治療期間が長い
ブリッジ治療は約1~2カ月ですが、インプラントはあごの骨と結合するまで3~6カ月かかります。
3.外科的処置が必要
手術時に歯ぐきを切ったりあご骨に穴をあけたり、わずかですが出血を伴う処置が必要になります。
状況や目的に合った治療法を
インプラントが難しい場合は、歯の根っこを抜く必要のないブリッジという方法や、歯をほとんど削る必要のない部分入れ歯が有効です。
あごの骨を削る外科治療が心配な方、噛む感覚をより大切にしたい方など、状況や求めるものは人それぞれです。まずはインプラントのメリットとデメリットを知ることが治療のスタートですね。