口が乾くドライマウスの弊害
口の中が乾くドライマウスは、それ自体は病気ではありませんが、さまざまなトラブルを引き起こします。ドライマウスに気づいたら、早めに対処することが大切です。
1.虫歯や歯周病になりやすい
唾液には口腔内の汚れを洗い流す作用があります。口の中が乾いて唾液が少なくなると、衛生を保つことが難しくなり、細菌が増えて虫歯や歯周病のリスクが高まります。
2.食べ物を飲み込みにくくなる
唾液は食べ物を飲み込む潤滑油の役割を果たしています。不足すると食べ物がスムーズに流れにくくなって、いつまでも喉の奥に詰まったような感覚が残ります。
3.口の中がピリピリ痛む
口の中が乾くと唾液の殺菌作用が弱まるため、カビ菌(カンジタ)が増えて、舌や歯茎にピリピリとした痛みを感じることがあります。
4.口臭の原因になる
細菌が繁殖し、舌に白い苔のようなものが多量に発生して口臭の原因になります。
ドライマウスの改善方法
ドライマウスはセルフケアでも改善することができます。
1. ガムを噛む
よく噛むことは唾液腺への刺激となるので、ドライマウスの改善に効果的です。ガムを噛むことで、唾液の分泌を促しましょう。特に梅味などの酸味の強いガムは、唾液の量を増やしてくれるのでおすすめです。
2.唾液腺マッサージ
三つの大唾液腺(耳下腺・舌下腺・顎下腺)をマッサージすることで、唾液の分泌を促すことができます。
3.アルコールやカフェイン、タバコを控える
アルコールやカフェイン、タバコに含まれるニコチンには利尿作用があるため、口腔内の乾燥を引き起こします。特に寝る前の飲酒は控えましょう。
4.リラックスする
常に緊張状態にあると、交感神経が優位になって唾液の分泌量が低下します。できるだけリラックスできる時間を持つことが大切です。
ただし、シェーグレン症候群や薬の副作用、糖尿病やがんなどの全身疾患による症状の場合は、セルフケアだけでは改善しません。歯科医院へ相談してください。唾液分泌を促す投薬治療などの対処法を提案することができます。